
Sufjan Stevens『Illinoise』
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スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)2005年リリースのアルバム『Illinoise』は、去年度の批評家の選ぶベストCDにも選ばれた。数年後には、おそらく、名盤認定間違いなしの時代感覚の指標となりうるアルバムである。これの裏アルバムたる『The Avalanche』については、以前、当ブログでご紹介した。
関連記事→■Sufjan Stevens『The Avalanche』
ここ数日、ブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)を聴いていて、ふと気がついたのである。2004年、ブライアン先生が幻の『Smile』で再評価を受け、復活を果たしたことと、スフィアンの評価には関係があるのではないか・・・と。

Brian Wilson『Smile』
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ロックの進路への期待というか。確実にロックの聴かれ方は細分化している。生演奏で再現可能であることがロックの条件ではない。完成されたオーケストレイト、オーディオで聴くためのロック。それを提示したのが『Pet Sound』だとすると(とはいえライブで再現できてるあたりがスゴイ)、スフィアンの音楽には、その21世紀の形があるのではないか。両アルバムを続けて聴くと、50年代のハリウッド、ミュージカル映画音楽の影響を強く感じる。アメリカの大衆音楽の懐の深さか。ルーツの多様性、素材の豊かさが見事に混ざり合って、音楽が「音」を「楽しむ」ものであることを改めて教えてくれる。
〈いちおしReview♪2006年11月26日UP〉
ニコライ日記はこちら → HYPER NIKO の「勝手にマイブーム」♪

The Decemberists
『The Crane Wife』
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ディセンバリスツ(The Decemberists)本年リリースの最新作。
とはいえ、ウヌニコは、iTunesの30秒試聴で購入を思い立ったので、前作は知らず、どんなグループかも知らなかった。が、どうやら、1枚1枚のアルバムが戯曲のようなコンセプトになっているようで、メンバー写真は前回のものか?海賊ルックのようなコスプレ。そして、今回は・・・日本人なら誰でも知っている、あの『鶴女房』だそう。
詳しくはこちら→■The Crane Wife: Story
しかし、歌詞を読んでみると謎は深まる。総ての曲が『鶴女房』ではないらしい。The Crane Wifeと題される歌が『鶴女房』、そして兵士や愛、戦争などを扱った楽曲が並ぶ。
1. The Crane Wife 3
まずはイントロ、タイトルロールが流れそうなテーマ曲。
2. The Island-Come & See/The Landlord’s Daughter/You’ll Not Feel The Drowning
さぁ、ここからお話が始まる・・・と思わせるような(歌詞は違う)
三曲メドレーで息つくまもなく物語が展開する。
The Landlord's Daughter は、ドアーズを想起させるような激しいオルガン演奏
オルガン音色のノスタルジーと思わせて、どこかゲーム音楽っぽくもある。
3. Yankee Bayonet (I Will Be Home Then)
4. O Valencia!
3.は、ポップなメロディラインで、男女ヴォーカルが掛け合うナンバー。
いずれも前作のピカレスクな時代小説を思い起こさせる内容。
5. The Perfect Crime #2
5.で曲調が一変。何が起こったのだ。テンポの良いナンバー。刑事物っぽい。
6. When The War Came
歌詞からは『鶴女房』との関連性は見られないが、物語のBGMとしては、
なぜか進行に合っているような気がする。
7. Shankhill Butchers
5.6.の盛り上がりを静めるかのようなアコースティックナンバー。
西洋の大道芸流しのような悲しい曲調の切ない曲。
8. Summersong
最初に聴いた時に最も印象に残った曲。これまた悲しげなナンバー。
シングルとしてもヒットした曲らしい。
9. The Crane Wife 1 and 2
10. Sons and Daughters
9.は冒頭のテーマと同じく。姿を見られたツウが空に飛び立って行く。
こんどのアレンジは、どことなくベルセバ(Belle & Sebastian)を思い起こさせる。
鍵盤楽器がディセンバリスツを特徴づけている。通しで一つの物語を奏でるわけではないが、ある物語をコンセプトにする発想は面白い。The Crane Wife に挟まれた一つ一つの曲も具体的な歌詞は『鶴女房』との関係は薄いにしろ、音として連続すると、あたかも物語の組曲に聞こえる。歌詞の意味を象徴的に捉えれば、やはりこの物語の含蓄を別の観点から表現したもの、と受け取るのは曲解だろうか。
〈いちおしReview♪2006年11月19日UP〉
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